2020年8月13日、小型ロボット開発のベンチャー企業のドーナッツ ロボティクス社が「スマートマスク」というものを販売すると発表しました。このスマートマスクは、スマホのアプリと連動してさまざまな機能に対応するマスク型コミュニケーションデバイスです。
今回はこのスマートマスクについて詳しくご紹介します。
スマートマスクとは?
スマートマスクの正式名称は「C-FACE」です。ロボットベンチャー企業が開発したこの斬新なデバイスについて説明します。
スマートマスク誕生の背景
スマートマスクは日本のスタートアップ企業donut robotics(ドーナッツ ロボティクス)社が開発したものです。
2020年5月にプロトタイプを発表し、株式投資型クラウドファンディング「FUNDINNO」で資金調達をして開発されました。
スマートマスクが誕生した理由は、コロナ禍においてマスクをしたままでもコミュニケーションを取りやすくするためです。そこでこのスマートマスクは、通常のマスクをしたままで、その上から装着する形で使用します。
スマートマスクとはどんなもの?
スマートマスクはマイクとBluetooth通信装置を内蔵したコミュニケーションデバイスです。
マスク越しに小さな声で話しても、10メートル先の相手のスマートフォンに声を届けることができます。さらに音声を届けるだけでなく、「翻訳」や「議事録作成」、「チャット」などの機能も備えています。
通話機能は通常の電話とは異なり、トランシーバーのように相手のスマホから「声を出す」という形になります。音声だけではなく文字として届けることができ、さらにほかの国の言葉に翻訳することもできます。
現在は日本語と英語のほか中国、韓国、ベトナム、インドネシア、スペイン、フランスの各言語に対応しています。発売時には数十カ国語の翻訳ができるとしています。
スマートマスクの重さは130グラム、動作確認 済みのスマートフォンのOSバージョンはAndroid 7.1.1以上、iOSについては13.5以上で対応予定とのことです。
スマートマスクはどこで買える?
スマートマスクは8月13日、Makuakeにて販売開始されました。Makuakeはクラウドファンディングなので、サポーターとして資金提供することで購入できます。
2020年10月12日時点での購入総額は14,133,541円、商品が届くのは2021年2月末までとなっています。価格は税込で4,378円、受け付けは10月29日までです。
一般販売は2021年春以降ということなので、早めに購入するのであれば締め切りまであと少しとなります。
スマートマスクの使い道
スマートマスクの機能を使って、どのようなことに活用できるのかをご紹介します。
まず小さな声で喋っても10メートル先のスマートフォンに音声が届くので、マスクをつけたまま小声で会話ができるようになります。周囲に漏れては困る情報を含むような内容を話す時には便利です。
また会話内容がテキスト化されるので、会議や診療などにも活用できます。話の内容をメモする必要がなくなるということです。
これを応用すれば、たとえばオンライン診療にも生かせるかもしれません。さらに翻訳もできるので、さまざまな国の人が集まっての会議にも活用できるでしょう。
スマートマスクの気になること
スマートマスクについて気になることをまとめてみました。
スマートマスクは充電が必要
スマートマスクは充電をすることで、スマートフォンに Bluetoothでつながります。充電時間はどの程度なのか、稼働時間はどのくらいなのかは今のところ不明です。
スマートマスクは洗えるの?
スマートマスクは通常のマスクの上から装着します。通常のマスクの表面にはウィルスなどが付着するので、スマートマスクの衛生管理が気になるところです。
そこでスマートマスクは洗えるのかどうかですが、やはり電子機器なのでそのまま洗うのは難しいと考えられます。おそらく手入れの方法としては、アルコール除菌クリーナーなどで拭くという形になるでしょう。
ちなみにスマートマスクの素材はプラスチックとシリコンです。
翻訳や議事録作成には月額料金が必要
スマートマスクで音声をスマホに届けるのは無料ですが、翻訳や議事録作成といった機能には、 それぞれアプリの月額費用がかかります。
たとえば翻訳機能の料金は月額500円~1000円になるようです。