新型コロナウィルス対策として「タッチレス」技術の開発が進んでいます。たとえば銀行などのATMも不特定多数の人が触るので、タッチレス化が望まれるところでしょう。
広島銀行は操作画面を空中に浮かび上がらせるタッチレスATMの実証実験を12月1日から始めました。これは空中ディスプレイ方式などの技術を使ったものとなっています。
空中ディスプレイは光の反射を利用して映像を空中に表示させる仕組みです。この空中の画面に触れることで、ATMの操作ができるようになっています。
そしてもうひとつ、「非接触フレーム方式」という技術によるタッチレスATMの実験も行っています。こちらは画面から離れた位置の指の動きを検知する仕組みです。
映画で描かれた近未来の技術が、現実のものになろうとしています。
人間の脳はITとの融合でさらに能力が拡張する?ブレイン・マシン・インターフェイスとは
テスラCEOのイーロン・マスク氏が設立したベンチャー企業「Neuralink(ニューラリンク)」が人間の脳の能力をさらに拡張させようとしています。脳にチップを埋め込み、考えただけで機械を動かしたりできるシステムを開発しているのです。
これを医療に応用すれば、事故で失った手足の代わりとなる義肢や義足を考えるだけで動かすことも可能になります。それだけではなく、第三の手(義肢)をも動かすことが可能と考えられます。これはつまり、人間の能力の拡張です。
あるいは脳に埋め込んだチップと外部のAIを接続することで、計算能力や予測能力を補うといったことも実用化されるかもしれません。
IT技術との融合により、事故や加齢により失われた能力を補完し、さらに拡張させることも可能になると考えられています。
量子コンピュータがいよいよ実用化?テレビ広告枠の組み合わせを最適化
電通がエー・スター・クォンタムと業務提携し、広告主が購入したテレビ広告枠の組み合わせを最適化するソフトウェアを共同開発することになりました。これは量子コンピュータを利用したものとなります。
従来の計算プログラムでは膨大な時間がかかる「組み合わせ最適化」の計算は、量子コンピュータを使うことで劇的に短縮されることになります。
従来のコンピュータは0か1のどちらかを使って演算することに対して、量子コンピュータは0と1の両方の状態を表現することができます。これを利用することで、大量にある組み合わせから最適解を解く「組み合わせ最適化」といった計算を、これまでのコンピュータよりも相当に早く行うことができます。
電通は今後、広告枠の最適化以外にあらたなマーケティングサービスの開発も行うとのことです。ビジネスの世界でもなかなか解決できない難問も、量子コンピュータによって解決できるようになるかもしれません。